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速読英単語上級編の真の目的とは! 「リンガメタリカとの単語の被りは?」「両方やるべき?」

こんにちは!

 

今回は、長文系の単語帳として有名な、Z会の「速読英単語(速単)上級編」のご紹介です!

同じくZ会の「リンガメタリカ」との単語比較も行いました!

 

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どちらも1冊目が仕上がった後の2冊目として難関大受験者に支持されていますが、

 

「速単上級をやっているけど、リンガメタリカもやったほうがいいのか?」

「どちらのほうを選ぶべきか?」

「両方やるのか、どちらか片方で良いのか」

 

など、迷われている人の参考になればと思います!

 

 

はじめに

大学受験の参考書で一番身近なのが英単語帳ですよね。

そして、大学受験でメジャーな単語帳と言えば、「システム英単語」「ターゲット」「速読英単語」などが挙がりますが、その中でも、システム英単語やターゲットと違って、長文を読みながら覚えるというコンセプトで支持を集めているのが、Z会の「速読英単語」です。

今回は、速単上級編の説明だけでなく、同じZ会から出ており、かつ同じように長文を活用していくタイプで、さらにどちらも難関大向けということで、公式サイトでも、同じレベルとして表示されているリンガメタリカとの単語の被りも検証しましたのでご紹介します。

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「速読英単語 上級編」とは

速単シリーズの最上レベルにあたるもので、同じシリーズであれば速単必修編を固めたうえで取り組むべき単語帳です。

もちろん他の速単シリーズと同じように、長文を活用しながら単語を覚えていく仕組みになっていますので、単語帳で単語だけ覚えるよりも文を読む練習もしながら覚えたいという人にはお勧めです。

(ただし単語レベルが非常に高いので、必修編を完璧にしていないと、オーバーワークになりますので気を付けましょう。目安としては、少なくともセンターは余裕で、旧帝大や早慶の対策をしていく、という状態でなければ本書はまだ早いか、不要です。)

 

単語の選出

単語の選出は非常に明確で、カバーの折り返し部分に、対象の大学を明記してくれています。

すべて書くと長くなりますので割愛しますが、センター試験、東大京大~金沢広島あたりの国公立、早慶~関関同立あたりの私立など、全57大学の全学部の10年分を分析し、頻度順に並べた上で、「必修編」に載せた単語の次によく出る単語を約900語集めたものです。

 

速単上級編を使用する真の目的

実は、速単上級編を使用する目的は、ただ単に単語を覚えることだけではありません。

この単語帳は、「入試で出る全単語は覚えきれない前提」「知らない単語が本番出てくる前提」で、知らない単語を推測して長文を読むための訓練をするという内容の単語帳なのです。

そのため、冒頭部分で難単語の予測方法である「推測原則」というものを細かく説明しています。

さらに、各長文の部分でも、「推測原則」をどう使えば、その長文で出てきた難単語の意味を本番で分からなくても推測できるか、という説明が書かれています。

 

というのも、本書によると、調査した57大学の10年分の過去問では、3万種類以上の単語が使用されており、1万単語を覚えたとしても、まだ知らない単語は(頻度は低いとしても)少しは出てくるという旨が書かれています。

つまり、「もちろんなるべく多く覚えた方が良いが、どうせどれだけ覚えても知らない単語は出るんだから、推測の方法を身に着けた方が良いだろう」という理屈です。これは非常に合理的な考え方だと思います。

 

「リンガメタリカ」との単語被りは?

被り率の調査については、以前「リンガメタリカ」と「システム英単語」を比較した際の記事をご覧いただければと思いますが、簡単に言うと、全数調査ではなくサンプリングによる調査を行いました。

 

サンプリング数について

まず、「速単上級編」で上級レベルの単語として番号が付いている単語数は、901語です。

ほかにも関連語や、必修編にも載っている単語なども入れると2000語以上載っていますが、今回は「上級編」として扱われている単語がどの程度被っているかを知りたいので、番号付きの901単語のみを対象としました。

そして、この901語から、ランダムに100語をサンプルとして使用し、その100語のうち、何個がリンガメタリカの索引に載っているかを手動で集計しました。

 

結果的にこのサンプリングの統計的な誤差は、「95%以上の確率で、±6.8%以内に収まる」というものになります。

「2冊の単語帳の単語が大体どれぐらい被っているか」「両方の参考書に取り組むべきかどうか」という調査としては、十分な精度であると判断してこの方法を採用しました。

 

結局被り数は・・・

速単上級編901単語のランダムサンプル100個のうち、リンガメタリカの索引にあったのは、なんとたったの16個でした。

 

16/100=16%(ただし統計上の誤差が±6.8%あります)ということなので、非常に被り率は低いと言えます。

参考までに、頻度別の代表的な単語帳である「シス単」と「ターゲット」は、全部数えましたが、実に7割以上が重複しているので、今回の16%がどれほど低いか分かるかと思います。

(ちなみに速単上級編で、番号が付いてない関連単語を含めて約2000単語で同様に集計してもリンガメタリカとの被りは4割程度にとどまりました。)

被り数から考えられること

上記の通り、速単上級編で覚えるべき約900単語とは全然違うと言ってもいい単語が、リンガメタリカに載っているということになるのですが、これは両者の単語の選出の考え方の違いが大きく影響していると考えられます。

 

先ほど書いた通り、速単上級編は、データベースを使用して主要大学の入試 で出やすい順に選出し、その単語が使われている適切な長文を探して掲載するという手順であると読み取れます。

一方でリンガメタリカは、近年の入試に必要な背景知識(特定のテーマへの対応力)を身に着けるために必要な分野の英文を選出し、結果的にそこで出てくる重要な単語を載せた、という順番ではないかと思われます。

 

例えば、リンガメタリカにあって速単上級に無い単語「contraception」(避妊)というものがありますが、普通に入試問題の頻度順で考えると、出てきそうにない単語だと思いますので、速単には載ってないというのが納得できます。

リンガメタリカでは、この単語は「少子高齢化」や「フェミニズム」というテーマで掲載しており、入試での頻度が低い単語でも特定分野の知識をつけることを目的として掲載していることが分かります。

逆に簡単な単語でも、リンガメタリカでは、「e-mail」「blog」という単語も番号付きで掲載しており、やはり単語の難易度というよりも、知っておくべきテーマを重視していると言えます。

 

結論!

これらのことから、難関大入試全般に向けて効率よく単語を覚えるという意味では、やはりデータ分析をして頻度順に選出している速単上級編は、選出根拠が明記されていることからしても、信頼できるものであると言えます。

また、この単語帳の特徴である、「推測原則」も非常に理にかなっていると思います。

ただ、リンガメタリカで扱われているテーマが非常に重要で深いものであることもまた疑いようがなく、特に哲学や医療分野など、特定分野の英文が出題されやすい大学においては、効果が高くなります。

また、単純に背景知識として読むだけでも十分におススメできる内容です。

 

これらを総合して、よくある質問についての回答は下の通りになります。

 

「同じZ会の、同じレベルの単語帳だから、どちらかをやれば逆の方もカバーできる?」

→単語としては全然違う単語が載っていますので、単語の暗記目的で言えば殆ど相互カバーできません。それぞれ(余裕があればですが)別の勉強として両方やれるのがベストではあります。

 

「速単上級とリンガはどっちがいいか」

→それぞれ目的が異なるので、良し悪しの比較はできません。おススメとしては、速単上級を固めながらリンガメタリカに取り組むか、速単上級が固まってから余裕があればリンガメタリカに取り組むという形だと思います。リンガを先にすることを勧めない理由は、やはり単語の暗記自体は、頻度が高いものを先に覚えた方が効率がいいと言えるからです。

 

どちらも非常に内容の濃い単語帳で、個人的にはどちらも愛用していましたので、是非皆さんも活用してほしいです!

 

(↑Amazonでチェック)

 

速単上級やリンガメタリカの長文部分の難易度については、以下をご覧ください↓

 

www.sankousho-wars.info

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その他の単語帳関係の検証は以下をご覧ください↓

www.sankousho-wars.info

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