文法問題集と言えば、スクランブル(Scramble)、ビンテージ(Vintage)、ネクステ(Next Stage)などを思い浮かべる人が多いと思います。
これらの文法問題集は、学校で全員購入することが多いので、高校2~3年生であれば、このような総合文法問題集のうちのどれか一つは持っているのではないでしょうか?(ほかには、アップグレード、パワーステージ、なども同様の趣旨の参考書です)
ですので、これらは「自分でどれかを選ぶ」というよりも、学校でたまたま買ったものをいかに活用するかという形になると思います。
しかし、実際には、「言われた通り〇周したのに成績が上がらねー」「どうやって使えばいいんですか?」「宿題で答えを丸写し」というような声が非常に多いです。
その結果、文法の知識が圧倒的に足りていないということに。そんな人のために、これらの参考書を使って確実に文法力と得点を上げる4つのポイントをご紹介します。
本当にシンプルですが、これらをしっかり守って実行すれば、確実に力が付きます。
基本文法をおさえてから
まずこれらの文法問題集をやっていても効果が出てない人で一番多いのが、基本文法を理解できてないということです。
「え、文法ができないからこれらの参考書で文法をやっているんだけど!」
と思うかもしれませんが、これらの参考書は基本的には演習系の「問題集」です。
文法の仕組みを一から説明するわけではないので、品詞・文型・時制・関係詞・準動詞・仮定法などなどの基本的な仕組みは、一通り理解したうえで取り組まなければ効果が非常に低くなります。
もちろん、これらの参考書の中にも解説はありますが、成績が上がっていなくて質問に来る人の多くは、これらの参考書の説明に書いている文法事項自体を理解してないことが多いです。
そのためのおすすめ参考書
学校での一通りの文法学習が抜けてしまっている人は、まずは「大岩の いちばんはじめの英文法 超基礎文法編」 などで基本文法を理解して、解説の文法説明が理解できる状態にしてから演習系に入りましょう。
右側の解説欄を自分で説明
成績が上がっていない生徒で次に多いのが、見開き左側の問題部分の選択肢を覚えてしまってどんどん進んでしまっているパターンです。
例えば、適当に作った例題ですが、
Q:Yesterday, I was made ( ) all day.
1. work
2. to work
3. worked
4. have worked
とあったとして、「使役は原形不定詞だけど、受動態になるとto不定詞になるから、to workだな」と理解して解説も把握して選ぶのではなく、「このI was made とか、workとか出てくる問題はto workが答えだな」というような感じです。
これをしてしまうと、使役の正確な理解や整理なども出来てないので、本番で能動態の使役が出たときもなんとなくto不定詞を選んだりしてしまう、といった具合です。あくまで一例ですが。
これを防ぐには、右側の解説欄を自分で説明できる状態にすることを意識して進めることです。
さっきの例でいえば、さっき書いていた「使役は原形不定詞だけど、受動態になるとto不定詞になるから、to workだな」のようなことを頭の中で整理できるかどうかを考えながら進めてください。
それに加えて、正解以外の選択肢がダメな理由も頭の中で言えるかどうかを考えながら進めましょう。
正誤をメモしながら複数周回
ここまでに書いた正しいやり方ができていれば、確実に頭には入っていくのですが、それでも人間は忘れていくものなので、たとえ正しいやり方でも、回数を重ねなければ定着しません。
ですので、必ず複数回まわす前提で取り組みましょう。
その際に、必ず自分の正誤記録をつけながら行ってください。
これは数学のチャート式の説明記事のなかでも書きましたが、基本的な考え方は同じで、複数周するときや、直前期に復習する際に、解けてなかった問題のみを重点的にすることで効率をよくするためです。
コラム欄を有効活用
ここまで書いた方法で複数回まわしていれば、間違いなくかなりの実力がつきます。点が上がっていない場合は、どれかが不十分だと考えられます。
そして、更に効率よく参考書をフル活用するために絶対におすすめなのがこのポイントです。
本記事で紹介したこれらの各参考書には、それぞれコラム欄というものがあります。名称はそれぞれ異なりますが、以下の通りです。
スクランブル:「Power Up」
ビンテージ:「まずは確認」「しっかり理解」「整理して覚える」
ネクステ:「整理」
これらが何かというと、要は「文法事項の重要なポイントを整理した欄」ということです。各参考書が力を入れて、非常にうまくまとめています。
このようなコラム欄には、本当に問題に出やすくてしかも間違えやすい、という項目ばかりが出てきます。そしてこれらの項目は、各問題でバラバラに覚えるよりも、まとめてやったほうが絶対に分かりやすかったり覚えやすかったりします。(というか、そういう項目をコラム欄に書き出しているのだから当然と言えば当然です)
ですので、これを活用しないのは非常にもったいないです。問題部分と解説をすすめながら、時間が取れるときにコラム欄を読み込んで整理しましょう。
まとめ
これらの問題集は殆どの高校生が持っているにもかかわらず、効果が出る人と出ない人の差が本当に大きいです。
その差を少しでも埋められたらと思い、この記事を書きました。
「これらのうち、どれを選べばいいか」というのも、もちろんあるのですが、実際には選ぶというより、学校でどれかを半強制的に買うでしょう。
そして、この種類の問題集については、参考書による差ももちろんありますが、それよりも活用度合いによる差の方が正直大きいと感じます。
是非自分の一冊を徹底的に活用して文法力を鍛えましょう!
そして、文法がある程度固まった人は、正確に英文を読むための学習「英文解釈」に取り組んで見ましょう!英文解釈については以下の記事をどうぞ!