こんにちは!
当サイトではお馴染み(?)の「リーダビリティ」検証ですが、今回は大学入試英語のなかでも英文解釈力が必要とされる京都大学の長文を検証してみました。
他の記事などで既に数値の説明などを知っている人は目次から結果へどうぞ!
「長文の難度を数値で表す」とは?
英語の読みやすさを数値で表す「Readability」という考え方があります。
詳しい数値の算出や考え方について詳しく知りたい方は、それについてまとめた以下の記事をご覧ください。
ここでは、簡単に概要を説明します。
基本的には、「1文あたりの平均単語数」と「1単語当たりの平均音節数」が多い方が読みにくい文である、という考え方に基づいて出てくる数値です。
このサイトでは、その数値と、長文中に難単語が含まれる率から、色々な過去問や参考書などの英語長文の難度を算出しています。
調査対象、京都大学の英語
今回は、京都大学の英語です。
京大英語の問題構成は非常にシンプルで、基本的にほぼ長文の和訳と英作文のみという形をとっています。(年度にもよりますが)
今回は公開されている最新の年度である2019年の問題の、問1と問2を対象としました。
ちなみに問3は英作文で、それで問題は終わりなので、問1と2ということは、この年度の問題の全てということになります。
検証結果
他のデータと比較した図が以下の通りです。
※他のデータの詳細は、それぞれの記事をご覧ください。
FKGレベル(アメリカの学年でいうと何年生レベルの文章か)でいうと、2019年平均で12を超えています。
アメリカの学年は、小学校1~6までは日本と同じですが、そのまま中1は7というように数えていくので、12は高3レベルということになります。
更に問2については、13を超えているので、英語圏でも大学レベルの文章と言えます。(あくまでこの数値上は)
京大対策として有名な「ポレポレ」のライオンマークの問題が平均で13というのも、やはりという感じです。
意外なのは、京大英語に含まれる難単語の比率が、速読英単語上級編やリンガメタリカの平均よりも低いという点ですね。
これについては、年度による違いも今後検証してみないと何とも言えませんが、京大としては単純な難単語の暗記競争をさせたいのではなく、抽象的な英文を読み取る力や幅広い背景知識などを見ようとしているのかもしれません。
ちなみに、京大対策として有効とされているリンガメタリカは、FKGの平均値としては京大2019の問2よりも低いものの、13を超えるような長文も複数含まれていますので、京大対策の練習になると言えるでしょう。(そもそもテーマなどの背景知識をつけるのがリンガメタリカの目的ではありますが)
参考までにリンガメタリカと速単上級のグラフも貼っておきます↓
青:速単上級、赤:リンガメタリカ
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