こんにちは!
先日別の記事で、「入門英文問題精講(4訂版)」を紹介したのですが、今日はその姉妹本である、「入門英語長文問題精講(3訂版)」を紹介します!
※改訂の数字は違いますが、どちらも2019年に改訂された同じ世代の本となります。
そして結論から言って、非常に良いものです!
大学入試向けの長文対策の入り口として非常に幅広い層におすすめできそうです。
それでは、内容やおすすめポイント、おすすめ対象者などを見ていきましょう!
問題精講シリーズの概要
本書は、旺文社から出ている「問題精講」シリーズの1冊で、このシリーズは英語以外にも数学や理科などでも評価が高い参考書を出しています。
英語のシリーズは、「入門」「基礎」「標準」と3つのレベルに分かれていて、更にそれぞれのレベルで「英文法」「英文」「長文」「英作文」と4つのカテゴリーに分かれています。
今回紹介しているのは、レベルが一番下の「入門」で、カテゴリーは「長文」の問題精講ということになります。
同シリーズの他の参考書も基本的には良いものなのですが、一番多くの人に必要となるのは、この「入門」シリーズになると思います。
というのも、問題精講シリーズは、基本的にその名称のイメージよりも少し難しいので、「基礎」でもかなり難関大まで対応できますし、今回の「入門」でも普通レベルの大学入試には十分対応できるからです。
本書の構成
大まかな構成は以下の通りです。
<別冊>
・問題部分(24題)
<本冊>
・文構造解説(SVOC)、全訳、語句
・読解ポイント解説
・設問の解答解説
使用している長文はすべて大学入試の長文ですが、レベル的には入試問題の中では優しめのところから、センター試験や共通テストレベル+αぐらいの難度までかなという感じです。
解説はかなり細かいので、文法や英文解釈で学んだ内容を確認しながら進めることができます。
おすすめポイント
改訂前よりもサイズアップして読みやすく
これは今回の3訂版で初めてこの本を知ったという人にとっては関係ないかもしれません。
実は改訂前の版では、マンガ本ぐらいのサイズで、コンパクトという意味では良かったのですが、参考書としては小さすぎる感じもありました。今回の改訂で、一般的な参考書のサイズになったので見やすくなりました。
解説がとにかく丁寧
これは上でも書きましたが、とにかく丁寧です。
文構造の解説については、SVOCや文構造を示すカッコが振ってあるだけでなく、接続詞の説明なども細かく書きこまれていて、これ以上詳しく説明することは無い、といっても良いかもしれません。
もちろん、文構造だけでなく、全訳や語句も書かれているので、本書だけでも学習が進められるような仕組みになっています。
逆に言うと、この本の文構造のページですら分かりにくいという人は、文法や解釈をやり直すほうが効率が良いと思います。
入門英文問題精講からの繋がりが良い
同じシリーズなので当然かもしれませんが、冒頭でも紹介した「入門英文問題精講」からの繋がりが非常に良いです。
長文の問題に取り組むうえでは、英文解釈で学んだことを無視して読んでしまったら意味がないのですが、本書では構文がビジュアル的にもわかりやすく説明されているので、「入門英文問題精講」などの英文解釈で学んだことを生かして長文に取り組むことができます。
また、これは著者も動画で説明していましたが、本書の和訳は敢えて直訳気味にしているとのことです。
参考書の中には、解説の和訳を超キレイな意訳で書いているものもありますが、個人的には、ある程度は英文の文構造が分かる程度の直訳の方が、大学入試の参考書としては適していると思っています。
この点も、英文解釈との繋がりが良いという理由です。
(入門英文問題精講については以下の記事をどうぞ!)
この本を買うべき人
非常に幅広くおススメの本書ですが、特にどういう人に合っているかをまとめてみます。
・単語や文法はある程度学んだ1,2年生で、ある程度英文は読める気がする。(ただし、先に英文解釈をやることをおすすめします。)
・「入門英文問題精講」や「入門英文解釈の技術70」が終わって、レベルもちょうどよかった。
・受験生で長文対策を始めたいが、何を買うかよくわからない。(本書が難しい場合は、英文解釈を先にやりましょう。)
・すでに志望校の赤本をやっているが、長文が全然取れない。
・センターや共通テストの模試で100~120点ぐらいだ。
もちろん他にもいろいろなケースがありますが概ねこんな感じですね。基本的には文法や英文解釈をやった後で取り組むべき本ではあります。
ただ、本書は文法の基本事項の説明もありますし、文構造や語句なども丁寧に載せているので、本当に時間がない場合は本書で解釈の練習も兼ねていくことができるかもしれません。
そういう意味でもかなり多くの人にとって有効な長文参考書になりそうです!